空き家が増えた今、家を持つ選択肢に「中古住宅」を選ぶ例が増えています。
中古住宅は新築よりも安く購入できることはもちろん、開発が進んだ市街地の中心部などにも選択肢がある場合があり、希望する立地に近い住宅を探しやすいことなど住みやすさを叶えてくれることが大きなメリットです。
しかし、実際に住むとなると将来を見据えた「耐久性」や「住み心地」が心配という方も多いはず。
そこで今回は、耐久性や住み心地を高める「中古住宅のリフォーム&リノベーション」についてご紹介いたします。
中古住宅の購入やリフォーム&リノベーションを行う際、まず確認したいのが「耐震基準」です。
日本では地震が多いため、常に大きな揺れで住宅の倒壊が起きるリスクがあります。
実際に1995年の阪神・淡路大震災で亡くなった方の死因は、ほとんどが建物の崩壊や家具の転倒による窒息や圧死だったということもあり、耐震基準は大きな地震の教訓から何度も改正されてきました。
そのため、これから中古住宅を購入される場合には、できるだけ2000年以降に建てられた「現行耐震基準」の中古住宅を選ぶことがおすすめです。
「旧耐震基準」と言われる1981(昭和56)年以前に建てられた住宅の場合には震度5程度の地震までしか想定されておらず、建材の経年劣化なども含めて耐震性に懸念がありますので、「耐震診断」を受けて、必要があれば耐震リフォームを行いましょう。
その他にも、構造を無視したリフォームや増改築がなされている建物や、劣化が進んでいる建物は2000年以前に建てられた住宅でも危険な場合があります。
「耐震性」は住む方の命や財産を守る大切な住宅機能ですので、懸念事項が一つでもありましたら一度お問い合わせください。
耐震診断の対象となる建物
中古住宅は新築住宅よりも経年劣化が進んでいる状態です。
放置しているとそのまま劣化が進んでしまうため、外壁・屋根の塗装や補修で保護することが大切です。
外壁や屋根は塗装によって防水などの効果を付与しているため、塗料の耐用年数(一般的な塗料では約10年前後)が切れると雨漏りなどの被害を起こして、折角購入した住宅の耐久性を下げてしまうことも。
中には湿気を好むシロアリ被害に繋がるケースもあるため、塗装や補修はとても重要なリフォームと言えます。
屋根の補修では、古い屋根のうえに軽い屋根を張る「カバー工法」など、古い屋根の処分にかかる手間や費用を抑えられる工法もあります。
実際の屋根・外壁の状態を見て必要なリフォームのご提案を行いますので、お気軽にご相談ください。
住宅設備の中でも、キッチン・浴室・トイレ・洗面台といった水回りの設備は10~15年程度が寿命と言われているため、中古住宅でリフォームがおすすめの箇所の一つです。
毎日使う水回りは使い心地が日々の暮らしやすさに直結する部分。
例えば掃除のしやすさや節水、断熱性などメーカーの努力で年々改善されており、古い設備よりも手間を省きやすい製品になっていることが多いです。
住み始めてすぐ「突然壊れてしまった」「思っていたより使い勝手が悪かった」ということもありますので、事前の水回りリフォームをご検討ください。
夏季の猛暑と秋冬の急激な冷え込みが普通となりつつある今、室温は命や健康に関わる重要な要素となっています。
世界保健機関(WHO)も呼吸器系疾患や心血管疾患のリスクの低減の観点から冬の室温を18℃以上に保つことを強く勧めていますが、築年数の経過した中古住宅は断熱性や気密性などに配慮されていないことも多く、実際に住み始めてから「二階が暑い」「トイレや脱衣所、お風呂が寒い」「冷暖房が効きづらい」などの寒さ・暑さの問題が起きがちです。
そんな時、おすすめなのが「窓リノベ」です。
窓は部屋の中で最も熱が流出している部分のため、窓リノベで断熱性を高めることで暑さや寒さの改善に繋げやすいと言われています。
リビングや普段使うお部屋、寝室など長くいることが多い空間で快適さを高めることはもちろん、お風呂やトイレの窓リノベも高齢者を中心に死亡リスクのある「ヒートショック」対策としておすすめです。
窓リノベは省エネ性を高めてくれるため、「先進的窓リノベ事業」や「子育てグリーン住宅支援事業」といった住宅リフォーム補助金などでも対象となっており、近年は補助金の選択肢も増えています。是非お得にできる機会にご検討ください。
新築のような雰囲気にしたい場合は、古いライフスタイルにあわせて作られた間取りを、現代仕様に作り変える全面リノベ―ションもおすすめですが、間取りに不満がなければ室内の壁紙・床材を変えるだけでも古びた印象を解消できます。
壁紙や床材などは15年程度経つと変色や汚れ、傷が目立ちはじめ、デザインも相まって古いイメージになってしまうケースが多く見られます。
場合によってはカビやダニの発生リスクが高くなっている場合もあるため、衛生・健康面でのリスクがある可能性も。
家具に合わせて壁紙・床材を選べばトータルコーディネートもできるため、おしゃれな部屋づくりを目指す方には是非おすすめしたいリフォームです。
また、畳からフローリングへの変更なども可能ですので、ご検討の際はお気軽にお問い合わせください。
今回ご紹介した他にも、環境に合わせた劣化対策や、暮らしやすくする工夫など、リフォーム方法は様々あります。
間取りの変更や趣味の部屋の作成、仕事をしやすい部屋づくりなど、ライフスタイルに合わせたリフォームも人気です。是非ご希望の暮らし方をご相談ください。
東郊建設では、物件探しから耐震診断、リフォームのご提案と施工まで、一貫したサービスを提供いたしております。
リフォーム条件や時期によっては国や都の補助金をはじめ、地元のご依頼ではあきる野商工会の補助金も活用したリフォームが可能ですので、是非ご相談ください。